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(左から)群馬出身の国宝「埴輪 挂甲の武人」と、相川考古館、シアトル美術館、国立歴史民俗博物館、天理大学付属天理参考館がそれぞれ所蔵する、きょうだい4体
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 埴輪(はにわ)の最高傑作「埴輪 挂甲(けいこう)の武人」(群馬県太田市飯塚町出土、6世紀)の国宝指定50周年を記念する特別展「はにわ」(朝日新聞社など主催)が10月16日、東京国立博物館で始まる。同じ工房で製作されたと考えられ、「きょうだい」と称される4体が国内外から集まり、史上初めて5体の挂甲の武人が勢ぞろいする。

 東博によると、「埴輪 挂甲の武人」は、小札(こざね)を重ねた甲(よろい)を身に着け、左手に弓、右手に大刀を持つ。背負っている靫(ゆぎ)には矢を入れている。埴輪の中でも写実的な作りをしており、身分の高い権力者がモデルとされる。初めて国宝になった人物埴輪だ。

 表面には色が塗られていた痕跡が残っている。2017~19年に解体修理が実施され、白、赤、灰の3種類の顔料で塗り分けられていたことが分かった。会場では、彩色が復元された実物大の姿を鑑賞できる。

 この「埴輪 挂甲の武人」に…

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